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心理学・脳科学/Psychology・Neuroscience 精神医学/Psychiatry 記事/Article

2025/11/17

高齢者が認知症にならずに幸せに生きる秘訣

・年齢が上がるにつれて、頭の回転が遅くなる。 ・年を取るにつれて、認知症が怖くなる。 ・高齢者でも幸せに生きる方法はあるの? 年を重ねるほど病気の話題が増えると、私の親戚が言っていました。 それほど、高齢期は若者や大人と比べると、病気になりやすくなります。 特に、高齢者になるほど認知症の危険性が高まり、頭や脳の健康が気になる方が多い印象を持ちます。 私の祖父も「認知症になりたくない!」と、将棋やウォーキングなどの軽い運動などを取り入れて様々な認知症予防を試みていました。 では、高齢者になっても頭も脳も健康 ...

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2025/11/16

営業はお客様のパートナー⁉ 売上の理想と実現するためのエビデンス(YouTube専門家対談企画営業の心理学の第二十二回目)

・営業はパートナー役になる方が良い。しかし、従来の「売る」営業が今でも主流。 ・営業が買い手のパートナーになるには、社会的プログラムを導入すると営業成績がUP! ・営業がパートナー役になるには、従来の短期視点を止めて長期視点になるのが先決! 現場に携わる専門家をお招きして、専門家同士が対談するYouTube専門家対談企画。 今回は、営業歴20年で合同会社トースティー代表の伊藤さんと営業の心理学についてお話します。 今回のトピックは、「営業とマーケティング思考」についてです。 営業マンはマーケティング思考が ...

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2025/11/14

「目は口ほどにものを言う」は心理学的に正しいのか?

・「この人は私の言ったことを覚えているのか?」 ・「この人は仕事をちゃんと覚えているのか?」 ・この人の記憶力が気になる! 「目は口ほどにものを言う」のことわざがありあます。 実は、心理学でも目と記憶力との関係を調べた研究は多いです。 今回は、その中でも目の瞳の動きに注目して、ちゃんと記憶できているかを調べた実験研究を紹介します! 個人的には、様々なことに応用できる実験結果でとても面白いと思いました。 スポンサーリンク

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哲学/philosophy 本・解説/Book・Review

【占いや風水に頼る理由】現代人は古代人の行動を繰り返している!?

・占いや風水がいまだに残っているのはなぜ?

・占いや風水は効果があるの?

・昔の文化の名残りでは?

科学技術が進歩したのに、経営者や建築現場は占い風水に頼っています。

着工前に行う儀式のようなものがまさに該当します。

テレビなどでは、「今日の運勢占い」とか「風水に基づく運気アップの方法」の話題で持ちきりです。

全く根拠もないのに、私たちの生活(あるいは人生)が論理で説明できない何かによって動いているような印象を抱くときもあります。

このような儀式や占いなどに頼ってしまう人間の心理を描いたのが、エリアーデ『永遠回帰の神話―祖型と反復―』です。

実は本書は、有名な文学者である大江健三郎さんが好んだ書籍であり、『小説のたくらみ、知の楽しみ』で頻繁に引用しているほどです。

本記事では、エリアーデの『永遠回帰の神話―祖型と反復―』を紹介しつつ、上記の儀式や占いの疑問に答えたいと思います。

本記事では以下のことが学べます。

1. エリアーデ『永遠回帰の神話―祖型と反復―』の概要

2. 未だに風水や占いに頼っている理由

3. 古代人の行動や神話が私たちの行動に影響していること

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①行為の原型である「祖型」が私たちの行動を左右する

エリアーデの主張を簡単にまとめると、我々の行為にはその原型となる神話のタイプがあり、それを繰り返し現代でも反復していること。

では、どういう意味なのか?

エリアーデは、まず問題提起をしています。

われわれが古代人の一般的行動を観察する場合、次のような事実につきあたる。即ち、外界の事象も人間の行為も正しくいって何ら自律的本来的な価値を持たないということである。事象とか行為とかは、一つの様式、また他の様式に従って、それらを超越する実在とかかわりあうゆえに価値を獲得し、そのことによって真実なるものとなる、ということである。

人間の行為の問題に立ち戻ろう。―これらもまた、純粋に自律作用によって起こるものではない。行為の意義とか価値とかは、その生な肉体的データとかかわるものではなくて、原初の行為を再生し、神話的類例を反復するところの特性とかかわるものである。

エリアーデが挙げる例だと、無数の石の中で一つの石が「聖なる石」として崇められるには、その石が神話的な何かになぞらえる必要があること。

神話的に重要な位置にその石があるとか、英雄のような神話的に重要な人物が持っていたとか。

現代の例で言えば、月の石とかそうですよね単なる鉱物が月という神秘と繋がっているから価値を持つ

人間の行為に関しても同じで、例えば「食べる」という行為は「神との交わりの更新」をそのままなぞっただけだとエリアーデは主張します。

このように、何か人間を超越したものと関係しない限り、意味というのは生まれないというのがエリアーデの主張です。

人間単体の行動にはそれ自体で重要な意味を持つのではなく、神や神話と同様の行動をすることでそこで語られる意味が付与される

だから全ての事象や人間の行為には、神話的なモデルである祖型(アーキタイプ)が存在するという考え方を取ります。

ここで、儀式や儀礼の疑問に戻ると、どのような儀式や儀礼においても神話的祖型(アーキタイプ)が存在して、それに沿って私たちはただ古代からのやり方を繰り返しているだけなのだと。

祖型に沿った行為をすることで、神話から意味が付与されて、その行為や事象が有意味なものとなります

人間の行動は、それ単体では単なる肉体の移動にすぎないが、アーキタイプに沿った行為であるため、「食べる」ことや「結婚する」ことの意味が見出されるのです。

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②まとめ

エリアーデの言葉を使ってまとめると以下の引用になります。

ある事物もしくは行為が真実なものとなるのは、ただその祖型を模倣するか、それを繰り返す限りにおいて、しかあるということだ。つまり、実在(リアリティ)とはただ反復もしくは分与を通して獲得される。模範的モデルを欠くものは何であれ「無意味」なこと、すなわちリアリティを欠くのである。

ごく簡単にかいつまんで、エリアーデ『永遠回帰の神話―祖型と反復―』の核心部を述べました。

これだけでは、詳細は伝わりずらいですし、細かい神話的な話は割愛しています。

本当は、歴史について述べたり、神話の話で混沌と秩序の関係について述べたりしていて、興味深い論稿がまだまだあります

また、人間の行為の神話的祖型の具体例なども今回は省いています。

緻密に論理が構築されており、面白い書籍です。

最後に、儀式や占いの疑問を解消したいと思います。

エリアーデの話をまとめると、神話という祖型の反復により、我々の行動に意味づけがなされ、存在価値が与えられます

儀式や占いの類も、古代から続くアーキタイプの反復を表現したものである。

それゆえ意味があると皆が思うのです。

今では安全祈願などのために行うことが多いですが、だいたいの儀式占いには神話的裏付けがあるのです。

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