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2025/5/8

心の励まし方(Youtube専門家対談企画スポーツ心理学与太話の第四十八回目)

・心理学では、自分の心の中での言葉かけをセルフトークと言う。 ・セルフトークでプレーを向上させる2つのやり方を紹介! ・試合でミスした時は、具体的で次につながる行動を伝えるのが良い! 現場の専門家をお招きして、専門家同士が対談するYouTube専門家対談企画。 今回は、パーソナルトレーナーでスポーツ選手も指導される前田さんとスポーツ心理学についてお話します。 今回のトピックは、「試合でミスしたときの対処法」です! スポーツ選手なら必ず参加する試合。 練習を重ねてきても、スポーツの試合本番でのミスはつきもの ...

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child imitation and learning ability

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2025/5/5

無意識にモノマネする子どもは学習能力が高い⁉(Youtube専門家対談企画子育ての心理学の第四十七回目)

・子どもに戦隊モノやプリンセスを見せなくても、なぜか無意識にそれらのモノマネする⁉ ・物まねが得意な子は、記憶力も学習能力も高い! ・子どもは意味も分からずにモノマネすることもあるので、親による家庭教育も大事! 現場に携わる専門家をお招きして、専門家同士が対談するYouTube専門家対談企画。 今回は、保育歴8年でシンママ保育士ライターのゆうさんと子育ての心理学についてお話します。 トピックは、「なぜ子どもはプリンセスや戦隊モノに憧れるか」です。 子どもたちは楽しそうに、テレビで見たプリンセ ...

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two good goal setting method

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2025/5/4

営業で正しい目標設定に必要な二つのコツ【心理学の研究】(YouTube専門家対談企画営業の心理学の第九回目)

・営業で大々的な構想を掲げて目標設定を間違っている人が多い。 ・営業で正しい目標設定には、目標の難しさとコミットメントの高低が営業パフォーマンスに関係する。 ・大目標を掲げながら小さな目標を掲げるのが実践では大事! 現場に携わる専門家をお招きして、専門家同士が対談するYouTube専門家対談企画。 今回は、営業歴20年で合同会社トースティー代表の伊藤さんと営業の心理学についてお話します。 今回のトピックは、「営業の目標設定」についてです。 営業では切っても切れない「目標設定」。 ノルマや個人の目標達成、会 ...

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心理学・脳科学/Psychology・Neuroscience 記事/Article

ネガティブな情報を偏向報道するメディアの心理学

・なぜメディアが報道する内容がポジティブな情報よりネガティブ情報が多いのだろう?

・なぜネガティブな情報ばかりが報道されるのだろう?

・フェイクニュースではない、正しい報道はありえるのか?

誰もが必ず目にする情報源。それは、ニュースです。

様々な情報を目にしますが、私たちが触れる情報にはどのような内容が多いでしょうか?

誰かが受賞したり、偉業を讃えたりするポジティブなニュースもありますが、やはり汚職事件や不正疑惑などネガティブな情報が多いのではないでしょうか?

直感的になんとなくそう思えるのですが、本当にそうなのだろうか?

心理学の研究を参考に、メディアのネガティブ報道が多い理由を考えます。

本記事では以下のことが学べます。

1. メディアがポジティブな情報よりネガティブな情報を多く報道するのは本当なのか?

2. もしそうなら、なぜネガティブな情報が多いのか?

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①報道はネガティブな情報が偏向して発信されている

テレビや新聞、Webなどで目にするメディアの報道にはネガティブな情報が多いと思われます。

それを真正面から研究したのが、Soroka(2006)です。

Soroka(2006)は、メディアの報道内容をポジティブなものとネガティブなものに分けて時系列分析を行いました。

Soroka(2006)は、インフレや雇用率の減少など経済指標がマイナスになるような内容ネガティブなものとし、経済指標がプラスになる情報ポジティブな内容としました。

ネガティブな内容とポジティブな内容の多さを時系列で並べたものが下の図です。

この図では、破線がポジティブな情報の多さで、実線がネガティブな情報の多さを示しています。

図から、明らかにポジティブな情報よりもネガティブな情報が多く発信されていることが分かります。

Soroka(2006)は、読者の反応もネガティブなものが多いことも同論文で示しており、メディアの報道は、ネガティブ情報へと偏向していることが明確です。

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②人間はネガティブな情報により反応する

では、Soroka(2006)の研究で明らかになように、ネガティブな情報が偏向して発信されている状況で、読者である我々はどのような反応を示すのか?

Soroka(2006)の研究では、報道内容と同様に聴衆もネガティブな反応をすることが示されましたが、なぜネガティブな報道に惹きつけられるのでしょうか?

その問題に取り組んだのが、Sorokaら(2019)です。

先ほどと同一人物の研究グループのようです。

Soroka(2019)では、皮膚の汗などを測定して、ある情報に接した時の人間の生理的反応に注目しました。

すると情報内容によって以下の図の結果になりました。

縦軸が、生理的な反応の強さを示しています。

横軸が、左がポジティブ情報、真ん中がニュートラルな情報、右がネガティブな情報です。

すると、ポジティブな情報よりもネガティブな情報の方が、より反応が大きいという結果になりました。

Soroka(2019)は、このネガティブ情報への偏向「ネガティブ・バイアス」と呼んでいます。

私の個人的意見を言えば、そこまで主張するのは難しいと思います。

この研究では、単に発汗量などの生理指標がネガティブ情報の場合大きくなるだけであり、ネガティブな情報を優先していることを意味しているわけではないからです。

ただし、生理指標でネガティブな情報への反応が高いことは示唆的です。

ネガティブ情報を優先するまではいきませんが、ネガティブ情報により注意を集中する可能性があります。

これらの研究から、

なぜ人間はネガティブ情報に敏感に反応するのか?

なぜネガティブ情報を発信する傾向があるのか?

という疑問が湧きます。

この疑問に答えられる研究はまだありませんが、仮説として、進化論上ポジティブな情報よりもネガティブな情報の方が生命に関わることが多いからと考えられます。

自分の生命の危機を知らせるネガティブ情報に関心や注意が高まる方がより生存の可能性が高まります

まだ仮説の段階ですが、ネガティブ情報への偏向は我々の生命にとって重要な役割を果たしているのかもしれません。

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参考文献

Soroka(2006). Good News and Bad News: Asymmetric Responses to Economic Information. The Journal of Politics, 68(2), 372-385.

Sorokaら(2019). Cross-national evidence of a negativity bias in psychological reaction to news. PNAS, 116(38), 18888-18892.

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