intelligence and happiness

心理学・脳科学/Psychology・Neuroscience 記事/Article

2022/10/29

IQの高さは幸せに結びつかない!?心理学が解明した頭の良さと幸福の関係

・頭が良い人はいろんなことができるからバカよりは幸せだよね? ・IQが高いと評価されるし、人生の満足度も高いよね? ・IQ以外の能力の方が幸福には重要だ! 人は幸せになるために努力します。 一生懸命勉強して頭が良くなって、良い職について…なども幸せになるためです。 では、頭の良い人やIQの高い人は本当に幸せなのでしょうか? 頭の良さはモテることにもつながりますし、仕事パフォーマンスの高さから社会的にも評価されます。 よって、頭の良い人やIQの高い人は幸せになるようなイメージがあります。 でも、個人的な経験 ...

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positive emotion and health

YouTube動画/Movies

2022/10/10

前向きな人が元気なのは心理学的な理由がある:ポジティブ感情と健康との関係

・隣の前向きなおっちゃんはいつも元気! ・ポジティブな人はなぜか風邪をひかない。 ・悩まない人ほど病気にならないのはなぜ? 「病は気から」という言葉の通り、自分の心がしんどい時に風邪や病気を患うことは誰にでもあります。 巷を観察すると、陽気なおっちゃんやおばちゃんはいつも元気で、病気もしない。 では、その元気の源は何なのでしょうか? 今回は、心理学の観点から、前向きなポジティブな感情が健康を促す研究をもとに元気な人の健康の秘訣を動画で解説しました。 この動画では以下のことが学べます。 1. 幸せや嬉さや感 ...

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心理学・脳科学/Psychology・Neuroscience 経済学・経営学/Economics・Marketing 記事/Article

2022/10/5

データで知る日本で心理学的に効果的な苦情の対処方法

・苦情にどう対応したらいいのかわからない。 ・苦情でブランドイメージが壊れてしまった。 ・苦情への効果的な対応方法を知りたい。 ビジネスをしていると商品やサービスに苦情がくることはよくあります。 むしろ、完璧な商品やサービスがこの世に存在しない以上、苦情は必ずきます。 近年では苦情対応がSNSにアップされる時代です。 なので、苦情対応には慎重に慎重を重ねないといけません。 苦情対応を適切にできれば、ネガティブなイメージを持っていたお客様が前向きに評価してくれるようになり、企業への満足度向上や強固なファンに ...

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精神医学/Psychiatry 記事/Article

カウンセリングはうつ病に効果があるのか?抗うつ薬と心理療法との比較

・カウンセリングは意味あるの?

・カウンセリングはそもそも心の病に有効なのか?

・抗うつ薬治療や心理療法と比べてどうなの?

人が心や対人関係で悩んだ時に利用するのがカウンセリングです。

カウンセリングは、話を聞いてもらって心の健康を回復させるイメージがある。

では、近年増え続けるうつ病にもカウンセリングは効果的なのでしょうか?

精神科に通って抗うつ薬治療をするものの、医師には薬の調整をしてもらうだけで長時間話を聞いてもらえない。

そんなうっぷんが溜まっている人も多いと思います。

それなら、カウンセリングでもしうつ病にも効果があるのなら、話も聞いてもらえるし一石二鳥ですよね。

今回はそんなカウンセリングのうつ病への効果についてエビデンスを基に考えます。

本記事では以下のことがわかります。

1. そもそもカウンセリングはうつ病に効果的なのか?

2. カウンセリングは抗うつ薬治療と比べて有効なのか?

3. カウンセリングは他の心理療法と比べてどうなのか?

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①カウンセリングはうつ病患者のうつ病度合いを下げるのに効果的である。

そもそもカウンセリングを含めた心理的治療はうつ病に有効なのか?

多くの論文を集めて分析しなおし、その研究分野の方向性を探るメタ分析という手法を使って、心理的治療がうつ病に有効なのかを調べたのが、Cuijpers et al. (2006)である。

ちなみに、メタ分析の詳細は以下の記事に詳しく書いております。

合わせてお読みください。

彼らは高齢者のうつ病患者を対象にしています。

彼らの研究結果は以下の図の通りです。

the psychological treatment effect on depression

この図は、様々な研究報告の効果度をそれぞれ示しています。

■が右に行くほど効果的だということが示されています。

大事なのは、一番下のFixedの欄で、全体の効果度合いを総括している指標です。

すると、0.72くらいの数値ですが、これはまあまあ大きな効果がある数値です。

なので、心理的治療自体はうつ病に有効なのがわかります。

ちなみに、同研究で抗うつ薬治療と心理的治療との効果の違いも比較分析しています。

結果は、抗うつ薬治療と心理的治療とでは統計的な差があるとは言えず、同程度くらいうつ病度合いを下げる効果がありそうです。

しかし、心理的治療の中でも、カウンセリングや他の心理療法などを分析してみても、特に差は見られなかったという結果です。

要は、カウンセリングでもそれなりにうつ病度合いを下げるのに有効そうですが、過去の研究を調べるといくつか注意が必要そうです。

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②カウンセリングがうつ病に有効だとする知見への注意点

まず大切なのは、カウンセリングが抗うつ薬治療と比べて有効とされる条件です(Menchetti et al., 2014)。

それは…

1. うつ病の重症度が比較的軽度であること

2. 記憶や注意など他の認知機能に支障がきたしていないこと

3. 不安障害などの合併症がないこと

などです。

特に上記の条件に当てはまる場合で、抗うつ薬治療よりかはカウンセリングの方がうつ病度合いを下げるのに有効だとMenchetti et al. (2014)は主張しています。

研究によっては、もう少し条件が変わりますが、だいたいこれらのことが共通しています(Magnani et al., 2016)。

一方、カウンセリングと他の心理療法との比較はどうでしょうか?

特に日本でも保険点数化されている認知行動療法(CBT)という心理療法と比べた研究がPybis et al. (2017)です。

彼らの研究では、100以上のサイト(施設)で3万人以上ものデータを分析しています。

すると、カウンセリングは認知行動療法と同程度うつ病度合いを下げる効果があると示されています。

まとめると、確かに、抗うつ薬治療や認知行動療法と比べてカウンセリングはうつ病患者さんのうつ病度合いを下げる効果があるかもしれません。

しかし、カウンセリングによって「どれくらいのうつ病患者さんが治ったのか?」「うつ病が再発しないのか?」といって大切な指標はあまり過去の研究では扱われていない印象です。

なので、カウンセリングはうつ病度合いを下げるけれども、根本治療できるのかは疑問です。

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③まとめ

以上より、カウンセリングがうつ病に有効なのかを見てきました。

まとめると以下のようになります。

  • カウンセリングには一定程度うつ病患者のうつ度合いを下げる効果がある。
  • カウンセリングは抗うつ薬治療と同じくらい効果的である。
  • しかし、それにはいくつか条件があると思われる。
  • カウンセリングは認知行動療法という他の心理療法と同じくらい効果的だと思われる。
  • しかし、以上の知見は全てうつ病患者のうつ度合いを調べているだけで、根本的な治療になるのかどうかは謎のまま

今後、カウンセリングの長期的な研究が必要とされています。

これはカウンセリングの可能性でもありますが、純粋に生物学的医学的な問題であるうつ病にどれくらい効果的なのかはまだまだわからないことが多いです。

私のスタンスとしては、うつ病手前までのグレーゾーンであればカウンセリングでも構わないと思いますが、うつ病の診断が下れば精神科医に任せた方が良い気がします。

それくらい、カウンセリングのうつ病への効果のエビデンスはまだ弱いと思います。

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参考文献

Cuijpers et al. (2006). Psychological treatment of late-life depression: a meta-analysis of randomized controlled trials. International Journal of Geriatric Psychiatry, 21, 1139-1149.

Magnani et al. (2016). Treating Depression: What Patients Want; Findings From a Randomized Controlled Trial in Primary Care. Psychosomatics, 57, 616-623.

Menchetti et al. (2014). Moderators of remission with interpersonal counselling or drug treatment in primary care patients with depression: randomised controlled trial. The British Journal of Psychiatry, 204, 144-150.

Pybis et al. (2017). The comparative effectness and efficiency of cognitive behavior therapy and generic counselling in the treatment of depression: evidence from 2nd Uk National Audit of psychological therapies. BMC Psychiatry, 7: 215.

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