peronality and job performance eyecatch

心理学・脳科学/Psychology・Neuroscience 記事/Article

2025/7/14

どの性格タイプの人がモチベーション高く仕事ができるのか?たった1つの性格

・仕事でやる気(チベーション)上がらない。 ・仕事で成果がなかなか出ない。 ・自分の性格タイプが仕事に合っていないのだろうか? 誰もが仕事で成果を出したいと考えていると思います。 たまに、「あの人はなんであんなにも成果を軽々と出せるのか?」と羨むことがあります。 実は、心理学の研究で、仕事のパフォーマンスを発揮できる性格タイプがある程度特定されています。 今回は、その性格と仕事との関係性を調べた心理学の研究成果をエビデンスとともにわかりやすくご紹介します。 本記事では以下のことが学べます。 1. 仕事をモ ...

ReadMore

sales goal setting

YouTube動画/Movies

2025/7/13

【総集編】成果が上がる営業の目標設定の心理学(YouTube専門家対談企画営業の心理学の第十四回目)

・心理学の研究では、適切な目標設定をすると営業成績が上がる可能性が高い! ・心理学の研究では、設定した営業目標を達成しやすい性格タイプがある! ・心理学では、チームや組織単位でも、営業の目標設定を上手くすると全体の成績が上がる。 現場に携わる専門家をお招きして、専門家同士が対談するYouTube専門家対談企画。 今回は、営業歴20年で合同会社トースティー代表の伊藤さんと営業の心理学についてお話します。 今回のトピックは、「営業の目標設定」についての総集編です。 営業では切っても切れない「目標設定」。 ノル ...

ReadMore

emotional control increases sales performance

YouTube動画/Movies

2025/7/8

【心理学】感情コントロールができると得をする⁉EQが高くなると営業成績が上がる!

・EQ(感情指数)を上げると何かあるの? ・感情コントロール力を高める方法を知りたい! ・相手の感情が分かるようになりたい! EQ(感情指数)やEI(感情知能)という言葉がはやっています。 特に感情コントロールを表す言葉ですが、この能力は上げることができます。 しかし、EQやEIを上げて何か意味があるのでしょうか? 実は、かなり仕事で得することが心理学の複数の研究で示されています。 今回は、その一つを動画でご紹介します! ぜひご覧ください↓ スポンサーリンク

ReadMore

心理学・脳科学/Psychology・Neuroscience 記事/Article

権威のある人はモテる⁉【権力と性差のステレオタイプの心理学】

・モテるには地位と権威があればいい。

・権威がる人は優秀だからモテる。

・権威があると魅力的に見える。

世間一般でモテる要素として挙がるのが、お金権威です。

お金があれば、自分の子供も育てやすくなりますし、進化論的に理解できます。

では、権威があればなぜモテるのでしょうか?

実はこれは結構謎で、権威があれば進化論的に優位なことがあるかどうか微妙なライン。

確かに、チンパンジーの研究では、権威のある雄のみ雌との交尾が許されるという事実はあります。

しかし、人間では、権威があるとモテるのかは大きな謎です。

そこで、今回は、権威があればモテるということを示した研究を基に、権威について考えます。

本記事では以下のことが学べます。

1. 権威があればモテる

2. 男性と女性とでは権威は同じように働くのか?

3. 女性と権威との関係

4. 性差のステレオタイプについて

スポンサーリンク

①権威のある男性は女性にモテる:権威の心理学

早速ですが、権威がある男性はモテるということを示した研究があります。

それが、Eastwick et al. (2013)の研究です。

彼らは、実験参加者を、男性グループと女性グループに分け、男性グループの中にリーダーがいることを女性グループに教えます。

一方の条件では、はっきりと誰がリーダーかを教えます。

他方の条件では、リーダーはいるが誰かまでは教えません。

この二条件を基に、女性が男性の魅力度を判定して、権威がある男性がモテるかを調べました。

すると結果は以下のようになりました。

authority desire

縦軸は女性が評価した魅力度。

Actual Leaderは、実際にリーダーの役割を担った男性。

Actual Subordinateは、リーダー以外の男性。

Perceived Leaderは、女性がリーダーだと教えられていた男性。

Perceived Subordinateは、リーダーではないと分かっている男性。

この図を見ると、実際にリーダー(Actual Leader)でリーダーだと認識されていた男性(Perceived Leader)の人が一番魅力的であることが分かります。

しかし、次に魅力的なのが、際にリーダーではなく(Actual Subordinate)、リーダーとも思われていない男性(Perceived Subordinate)でした。

リーダーの次にモテるのが、分相応の一般人です。

逆に、権威があるけどリーダーではなかったり、実際にリーダーなのにリーダーと思われていない場合は、魅力度が最低になりました。

つまり、権威がある人はモテますが、それが分相応の働きをした場合のみです。

分不相応な権威や見せかけの権威は、逆にモテなくなります。

むしろ、普通の一般人の方が魅力的に見える。

単純に権威があるだけではモテにつながりません。

ますます、謎を呼ぶような結果です。

この研究は分相応の権威がある男性がモテるということでした。

では、権威のある女性はどうなのでしょうか?

心理学では、そこまで研究されていません。

しかし、権威のある女性はもしかしたらモテないかもしれないことを示す研究はあります。

スポンサーリンク

②女性と権威の関係:性差のステレオタイプの心理学

女性と権威との関係を示した研究はほとんどありません。

しかし、Rudman et al. (2000)は、権威のある女性の印象を調査しています。

彼らは、女性と権威との結びつきを調べるIATという課題を行い、反応速度の違いによって調査しました。

ちなみに、IATについては以下の記事で詳しく記述しています。

なぜ人間は偏見を抱くのか?偏見をなくすための心理学と脳科学の挑戦

例えば、権威のある職業として、医者や研究者があります。

それらの言葉が、女性と対に呈示されたときに正しく反応できるか、その反応の速さを見ています。

もし女性と医者との結びつきが自然であれば、すぐに反応できるはず

逆に、女性と研究者がなかなか結び付かない場合は、反応が遅くなります

この反応速度を指標にして、権威と女性との関係を調べています。

すると研究結果は以下のようになりました。

authority sex stereotype

縦軸は、反応速度を示しており、上に行くほど反応が遅いことを示しています。

左側が、男性被験者の回答。

右側が、女性被験者の回答。

黒の棒グラフと白の棒グラフの差だけに注目していただいて結構です。

横軸のHigh(Low) Authority Female(Male)が権威が高い(低い)女性(男性)のイメージが呈示された時です。

すると、男性被験者は、

権威の高い女性>権威の低い男性>権威の低い女性>権威の高い男性

の順に差が縮まっていきます。

つまり、反応速度の差が出ている順番です

権威の高い女性と権威の低い男性は、一般的なイメージと合わないからだと言われています。

この研究から、権威の高い女性は、想像しにくいという性差のステレオタイプ(偏見)が見られます

では、前の章での問いですが、権威のある女性はモテるのか?

モテない可能性が高いと思われます。

というのも、権威のある女性は分不相応なイメージがあるからです。

前章の研究で、分不相応の男性の魅力度が最も低いことが示されました。

権威のある女性のイメージがつきにくいということは、女性と権威は合わないということです。

はっきりとした結論を出すには、研究しないといけませんが、今のところ権威のある女性はモテない可能性が高いということです。

スポンサーリンク

③まとめ

以上より、権威とモテと性差について見てきました。

まとめると以下のようになります。

  • 権威のある男性はモテる。
  • 次にモテるのが、分相応の普通の男性。
  • 逆に、分不相応な権威は、魅力度を下げる。
  • 権威のある女性は想像しにくいという性差のステレオタイプがある。
  • 仮説段階だが、権威のある女性はモテない可能性が高い。

最近では、リケ女という言葉の流行や女性社長・女性管理職の増加で、権威と女性の関係性は変わってきています。

個人的には、性差のステレオタイプはあまり好ましくありません。

権威のある女性でも、一人の同じ女性です。

ステレオタイプで判断していいことではありません。

なので、これからの心理学では、ステレオタイプを壊すような研究をしてほしいところです。

スポンサーリンク

参考文献

Eastwick et al. (2013). Act with authority: Romantic desire at the nexus of power possessed and power perceived. Journal of Experimental Social Psychology, 49, 267-271.

Rudman et al. (2000). Implicit and Explicit Attitudes Toward Female Authority. Personality and Social Psychology Bulletin, 26, 1315-1328.

スポンサーリンク

-心理学・脳科学/Psychology・Neuroscience, 記事/Article

Copyright© Theories:アカデミアをあたりまえに Academia for All , 2025 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.